就職や転職の場面で「設備工事って結局どんな仕事？」と聞かれることがあります。一言で「設備」といっても、その中身は空調や給排水、電気、ガスなど多岐にわたります。そして、それぞれの分野には違った役割や専門性があり、自分に合った道を選ぶことができるのが設備工事の世界です。
「なんとなく大変そう」「体力勝負なだけじゃ？」そんな印象を持っている人にこそ知ってほしいのは、設備工事が実は“幅広い選択肢”を持つ業界だということ。現場で手を動かす職人だけでなく、設計・管理・メンテナンス・提案営業など、さまざまな関わり方があります。
この記事では、設備工事の“種類”に焦点を当てて、自分に合った未来を選ぶための視点をお届けします。知ることで見えてくるのは、「設備工事＝ひとつの仕事」ではなく、「選べるキャリアがある業界」という事実です。まだ間に合います。あなたの未来に、もう一つの選択肢を加えてみませんか。
空調・給排水・電気…設備工事は“暮らしをつくる仕事”
設備工事と聞くと、ひとくくりにされがちですが、実際にはいくつもの分野に分かれています。その代表格が「空調設備工事」「給排水衛生設備工事」「電気設備工事」の3つです。いずれも私たちの生活や仕事の場に欠かせないインフラを支えており、建物が“機能する”ために必要不可欠な工事です。
たとえば、空調設備は、室内の温度や湿度を調整するための冷暖房や換気装置の取り付けや配管工事を行います。オフィスビルや商業施設では、快適な環境を保つために重要な要素です。一方で給排水衛生設備は、トイレやキッチン、洗面所などの水回りを整備する仕事。水の出入りをつくり、衛生面を保つために欠かせません。
また、電気設備工事は照明・コンセント・防犯機器などの設置に関わり、近年では省エネ機器やIoT関連設備の工事も増えています。さらに、病院や学校のように“止まってはいけない設備”に関わる工事では、責任の大きさも変わってきます。
こうした設備工事は、それぞれに専門性があり、担当する分野によって求められる知識や技術も異なります。つまり、「自分に合ったフィールドを選べる」というのが、設備工事業の大きな特徴です。現場での経験を積む中で、徐々に得意分野を見つけていくことも十分に可能です。
「現場で手を動かすだけじゃない」設備工事の仕事とは
設備工事と聞いてまず思い浮かぶのは、工具を使って配管や機器を取り付ける作業員の姿かもしれません。しかし、実際の業務はそれだけにとどまりません。工事現場には多様な役割が存在しており、それぞれの職種が連携しながら1つの建物を完成させていきます。
たとえば、職人として現場で配管や機器を設置する作業員は、まさに「手を動かす」仕事の中心にいます。図面を読み取り、材料を加工し、寸分の狂いもなく設置を進める正確さが求められます。一方で、現場代理人や施工管理者は、工程の進行や品質、安全面のチェック、職人への指示出しなど、全体を取りまとめる立場にあります。
設計担当は建築図面をもとに、建物の構造に適した配管ルートや機器の配置を考える役割。図面の読み書きや法令への理解が必要になります。また、完成後の保守点検やメンテナンスを担う技術者もおり、突発的なトラブル対応や定期的な検査業務など、日常的な安心を支えるポジションです。
さらに近年では、省エネ提案や設備更新のコンサルティング業務を行う担当者も増えています。工事だけではなく、お客様との対話や提案力が求められる仕事です。つまり、設備工事の仕事は“作業”だけではなく、“技術と調整と提案”の連携で成り立っているのです。
自分の性格や得意分野に応じて、現場派にも、企画派にもなれる──それが、設備工事の仕事の奥深さです。
自分に合った道を見つけるために──向いている人・向かない人
設備工事の世界にはさまざまな職種があり、それぞれに向き不向きがあります。だからこそ、「どれが向いているか」を知ることが、長く働くための第一歩になります。体を動かすのが得意な人もいれば、人と話すのが好きな人、計画を立てるのが得意な人もいます。それぞれに活かせるフィールドがあるのが、設備工事の面白さです。
たとえば、現場での作業に向いているのは、丁寧さや正確さを大事にできる人。狭い場所での配管や、高所での設置作業など、集中力や慎重さが求められます。また、体を使うことに前向きで、チーム作業を楽しめる人にはぴったりです。一方で、設計や管理の仕事は、図面や数字を扱うことが多く、理詰めで考えたり、冷静に物事を整理できる力が必要とされます。
施工管理や現場代理人のような“まとめ役”は、コミュニケーション能力が問われます。職人、施主、元請け会社など多くの人と関わるため、調整力や説明力がある人が強みを発揮しやすいでしょう。さらに、修理・保守の仕事に向いているのは、人の困りごとにすぐ対応できる柔軟性と、トラブルに冷静に対処できる判断力を持った人です。
とはいえ、最初から「自分はこれだ」と決めきれない人も多いはず。だからこそ、現場で実際に経験を積みながら、少しずつ自分に合う分野を見つけていける業界でもあります。キャリアの幅が広いということは、「途中で路線変更もできる」ということです。
「自分に何が向いているのか、まだわからない」──そんな状態でもスタートを切れるのが、設備工事の世界の魅力です。
未経験でも始められる？資格と成長のリアルな関係
設備工事に興味はあるけれど、「専門資格がないと無理なのでは？」と不安に思う人も少なくありません。たしかに、高度な技術を要する作業には資格が必要な場面もありますが、多くの企業では未経験からのスタートを受け入れ、段階的に成長していける仕組みを整えています。
たとえば、入社直後は先輩の指導のもと、道具の名前や使い方、現場での安全管理など基本的なことから学びます。その後、現場経験を積む中で「給水装置工事主任技術者」「管工事施工管理技士」「電気工事士」などの資格取得にチャレンジする人が多く、現場実務と並行しながら資格を目指すスタイルが一般的です。
資格の取得は昇格や昇給にもつながり、「現場を任される責任あるポジションに就きたい」という人にとっては大きなステップになります。一方で、資格よりもまず“経験”を重視する企業もあり、社内での役割を広げながら少しずつステップアップしていく人もいます。
また、設備工事の現場では、学歴よりも「人としてどう向き合えるか」「責任感を持って行動できるか」といった姿勢が重視される傾向があります。手に職をつけながら、必要に応じて資格を取得し、自分の強みを伸ばしていく──そんな柔軟な成長が許される世界です。
荻原設備でも、未経験からスタートして資格取得や技術習得を重ね、管理職として現場をまとめている先輩が多く在籍しています。最初の一歩さえ踏み出せば、あなたの未来は自然と広がっていきます。
▶採用情報はこちら：https://www.ogiwara-setsubi.co.jp/recruit
「知らなかった」ではもったいない。選べる設備工事の未来
設備工事の仕事は、単なる“作業”ではありません。空調・水回り・電気・保守管理といった多様な分野があり、その中から自分に合った道を選び、成長し続けられる環境が整っています。最初は右も左もわからない状態だったとしても、経験を積みながら少しずつ技術を身につけ、資格を取り、役割を広げていくことができます。
「現場で汗を流すのが好き」「裏方で誰かの暮らしを支えたい」「将来的に管理職や責任ある立場を目指したい」──どんな思いでも、その入り口として設備工事の世界は開かれています。今この瞬間、「何か始めたい」と思っているなら、それは新しい未来のサインかもしれません。
小さなきっかけが、大きな選択につながる。設備工事の世界がその選択肢になるなら、これほど心強いことはありません。
（もっと詳しく話を聞いてみたい方へ）
▶お問い合わせはこちら：https://www.ogiwara-setsubi.co.jp/contact
